インパルス試験機 IKD3032 特徴

IKD3032

インパルス試験器 IKD3032 概要

本機は各種トランス、チョークトランス、ソレノイドなどあらゆるコイルの試験を行います。従来のインパルス試験機での特長である波形観測という概念を取り去り、コイルの最も基本的な物理量であるインダクタンス及び損失を指示させ電気基礎量での一般的な評価を可能としました。インダクタンスを指示することから過渡応答型Qメータともいえる従来にない新しい指示方式です。また、画期的なコロナ成分の検出方法(特許取得済み)を採用し結果はバーグラフで表示しますのでコイルの耐電圧を的確に評価する事ができます。 本機は従来にはない高出力のインダクタンス試験機であることから、コアの飽和領域での特性を評価する等、パワー領域に踏み込んだ従来では実現し得なかった新しい評価基準を提供します。本機は弊社総合試験機に標準で組み込むこともでき、耐電圧、絶縁抵抗、直流抵抗など一連の試験項目を総合評価することができます。

インパルス試験機 IKD3032 仕様

                                      
出力電圧0.1~5.00kV 10V Step
精度:設定値の±(2%+50V)以内(無負荷時)
パルス間隔100mS
出力波形内部コンデンサ(0.01μF)と負荷との直列共振波形
出力インピーダンス30Ω 20μH以下
測定レンジ200μ/2mH/20mH/200mH/2H/20H/200H の7レンジ
インダクタンス指示2.5桁(199)表示
精度:指示値の±(5%+5カウント+20μH) (損失1以下、試験ケーブル1mの時) ※1
損失指示2.5桁D(0.00~1.99)表示 又はQ(0.5~99.9)表示
精度:(D表示の時)指示値の±10%+5カウント ※1
コロナ検出10/20/30/40/50% のバーグラフ表示
精度:規定せず ※2
試験周波数指示3桁表示
精度:指示値の±5%+ ※3
タイマーOFF/0.1~99.9秒
良否判定1:インダクタンス指示での上下限設定
2:損失指示での上下限設定
3:コロナ表示での上下限設定
ランプ及びブザーで表示
ブザー音量可変可能
外部コントロール可能
電源AC100/120/200/240±10% 50/60Hz
消費電力100VA以下
形状430×150×350(W×H×D)
質量約9Kg
付属品電源ケーブル 3m×1,測定ケーブル1m×1,取扱説明書×1

※1:
本機のインダクタンスの指示は内蔵のコンデンサ(0.01μF)と試験コイルで一義的に決まる共振周波数での単発試験から求めます。
また、試験電圧は通常のインピーダンスメータと比べ極端に高いため一般的な試験(1kHz,1V)とは異なる値を示します。

※2:
コロナ量は印加電圧に対するコロナの発生電圧のピーク値の比を指示します。
しかしながらこの値はコロナの発生部位に応じて変化するもので物理量として真の値を定義できるものではありません。

※3:
基準クロックは0.01%以内の精度でカウントしていますが周期を捉えるアナログ部の誤差によって劣化します。
尚、精度はインダクタンスが正常に表示している場合に適応されます。

※改良などの理由により将来予告なく外観・仕様の一部を変更することがあります。